サブ3.5とは3時間30分でフルマラソンを完走すること
サブ3.5は『フルマラソンを3時間30分未満で完走すること』を指し、サブ4(フルマラソンを4時間未満で完走すること)を達成したランナーが次に目指す目標です。
サブ3.5を目指すランナーはそれなりに距離を踏んできて、トレーニングを積み重ねてきたランナーも多いのではないでしょうか?
今回はそのサブ3.5について徹底的に解説していきます。
サブ3.5の難易度と達成するランナーの割合は?
実際にサブ3.5はどれだけのランナーが達成できているのでしょうか?
「全日本マラソンランキング」を参考に簡単に表にしてまとめてみました!
男性だと約10人に1人、女性だと約30人に1人がサブ3.5を達成できているデータになりますね!
男性ランナーは割と達成できそうな数値となり、女性ランナーは少し難易度が高いものになっている印象でしょうか。
多くの市民ランナーをサポートしている私の意見としては、初心者ランナーがトレーニングをせずいきなり挑戦をするのは流石に無理がありますが、しっかりトレーニングを積み重ねていけばサブ3.5は達成できるものになっていると言えます。
どんなペースで走ればサブ3.5を達成できるのか
サブ3.5を達成するにはどんなペースで走るべきなのでしょうか?
イーブンペース(一定のペースで走るペース)で考えるとすると、サブ3.5を達成するペース配分は以下のようになりました!
※最初の5kmはスタートロス2分をプラスしています。
4:50/kmのペースを保ちながら走り続けるとゴール時のタイムは3:29:55となり、無事にサブ3.5を達成することが出来ますね!
ペース配分の決め方は他にもネガティブスプリット、ポジティブスプリットがあり、そちらのペース配分も下記の記事で解説しているので、合わせてみて見てください!
サブ3.5を達成するランナーの共通点
サブ3.5を意識するということは、既にマラソンをスタートしていたり、ある程度の距離を踏んでいるランナーのはずです。
そのランナーの中にも『サブ4は達成出来たけどなかなかサブ3.5が達成できない』というランナーと、逆に『サブ4を達成したらサブ3.5も達成してしまった』というランナーが存在します。
では、その違いはいったいなんなのか?サブ3.5を達成するランナーの共通点をまとめてみました!
自分のランの強み弱みを理解している
僕が市民ランナーを指導する中にもサブ3.5を達成するランナーは、自分のランの強み弱みをはっきりと理解している人が多い印象です。
その中でもしっかりとデータや自分の言葉で、問題点や長所を理解しているランナーは伸びやすい傾向があります。
「なんかマラソン後半で腕振りが出来ていないと思うんですよね」というランナーより、「マラソン10km地点では予定のペース通り走れているけど、後半になるにつれ腰の位置が下がってしまって予定のペースより10秒遅れになってしまいます。」と具体的に話せるランナーのほうが解決策も提案しやすいですよね!
短い距離が得意なのか?長い距離が得意なのか?自分の問題点と長所を具体的に理解するように意識しましょう!
サブ3.5達成のために戦略を明確に立てている
サブ3.5達成しているランナーは、マラソンレース本番の戦略を練っていたり、普段のトレーニングの目的や目標を決めているランナーが多いです。
どれだけ走力がすごい選手だろうと、マラソンレースの戦略を考えていなかったり、戦略の立て方が分かっていないとサブ3.5を達成するのは困難ですよね?
どのスポーツでも同じように、ポテンシャルは凄いけど戦い方が分かっていないチームと、実力はそこそこだけど戦い方や勝ち方が分かっているチームでは、明らか後者が勝ちやすいです。
自分のランの強み弱みを理解するのはもちろん、マラソンレース本番でどうやってサブ3.5を達成するかの戦略を考えるようにしましょう!
下記の動画や記事の中でもマラソンレース本番のポイントについて解説しているので、合わせて見てみてください!
サブ3.5を目指す為にオススメのトレーニング
では実際にサブ3.5を目指す為にはどのようなトレーニングをしたほうがいいのでしょうか?
今回はマラソンでよく例えられる『マラソン前半に強いスピード型ランナー』と『マラソン後半に強いスタミナ型ランナー』の2つのパターンに分けて解説していきます!
「自分がスピード型かスタミナ型か分からない」というランナーは、参照サイトを参考に自分のタイプを調べてから読み進めてみてください!(参照サイト)
スピード型ランナーは筋持久力をつける
スピード型のランナーであれば「サブ3.5達成のペースで走ることは出来るけど、なかなかそのペースを保つことが難しい!」というランナーも多いのではないでしょうか?
「そんなスピード型ランナーはスタミナをつける!」これに尽きます。スタミナをつけるためにもオススメのトレーニングはロング走です。
・ロング走(25~30kmを目安に5:30~5:00/kmペース、月に1,2回の頻度)
目的はスタミナ強化なので距離ではなく、いかに『決めた時間を走り続けられるか?』を意識することが大切になってきます。
普段のトレーニングでマラソン本番同様の距離を走っているからこそ、レースになった時でも慌てずに対処出来るのもロング走の良い点ですね!
「どういったトレーニングスケジュールにしたらいいか分からない」という人の為に、スピード型ランナーのトレーニング表をSPIRITS RUNが考えてみたので、読み進めてみてください!
スタミナ型ランナーはスピード強化!
スタミナ型ランナーはスピード型ランナーとは違い「フルマラソンを完走することは出来るけど、なかなかサブ3.5達成ペースで走ることが難しい」という人が多いでしょう。
サブ3.5達成に必要なペース(4:50/km)で最低限の距離(15~25km)は走れるようになりたいところですね!
そこでスタミナ型ランナーにオススメするスピード強化トレーニングは2種類あります。
・速いペース走(10km(4:50~5:00/kmペース)or15km(5:10~5:20/kmペース)、週に1,2回)
・ダッシュ(100m×4~6本、週に1,2回)
この2種類のスピード練習を普段のトレーニングに組み込むことで、スタミナ型ランナーのスピード強化を狙いましょう!
下記の動画でもスピード練習について詳しく解説しているので、参考にしてみてください!
こちらも同様に「どうやってトレーニングに組み込めばいいか分からない」というランナーの為に、スタミナ型ランナーのトレーニング表をSPIRITS RUNが考えてみたので、このまま読み進めてください!
サブ3.5達成までの道のり(トレーニング表)
ここまでで、『自分がどういうランナーか理解すること』『ランナーには大きくスピード型とスタミナ型の2種類に分かれていて必要なトレーニングが変わってくること』について話してきました!
実際に自分に必要なトレーニングが分かったところで「でもどのようなトレーニングで過ごしたらいいか分からない」というランナーの為に、いくつか参考となるトレーニング表を作ってみました!
スピード型ランナーのトレーニング表
自分がスピード型ランナーでスタミナをつけないといけないというランナーは、最低限の距離を踏みつつ自分の心肺機能、スタミナ強化を狙うトレーニングを入れていきます。
スピード型ランナーのトレーニング表は以下のようになりました!
ロング走はかなり負荷のかかるトレーニングのため、月に1回程度の頻度で挟むようにしてください!もし走っている最中に足が痛くなってきた場合は、すぐにトレーニングを中断し怪我や故障のケアをするようにしましょう!
スタミナ型ランナーのトレーニング表
スタミナ型ランナーでスピード強化しないといけないランナーも同様に、サブ3.5達成に必要な距離は最低限踏みつつ、4:50/kmペースを余力を持って走れるようなトレーニングを入れていきます!
スピード型ランナーのトレーニング表は以下のようになりました!
スピード型ランナーも同様にトレーニング中に足が痛くなってきた場合は、すぐにトレーニングを中断し怪我や故障のケアをするようにしましょう!
サブ4と違いサブ3.5は練習の質にもこだわる
走力で今までのマラソンレースをなんとかしていたランナーも、サブ3.5を目指す時は普段のトレーニングの質にもこだわるようにしましょう!
サブ3.5からは本格的にレベルが上がるイメージなので、一人前のランナーとして抑えておいてほしいポイントをいくつかまとめました!
フォーム改善をしてマラソン後半の失速を避ける
サブ3.5を目指す中でどうしても避けたいのはマラソン後半の失速です。『30kmの壁』と呼ばれるものをどう乗り越えるか考えるようにしましょう!
「30kmの壁でサブ3.5達成できなかった」「後半の失速で狙っていたタイムを更新することが出来なかった」となるランナーも多いのではないでしょうか?
マラソン後半で失速しない為にもSPIRITS RUNがおすすめするのは、腰高フォームを身につけることです!
腰高フォームのランは地面からの反発をもらいやすくなり、脚も疲れにくくマラソン後半に足を残すことが出来るのでサブ3.5達成も狙いやすくなります。
腰高フォームの手に入れ方については動画でも解説しているので、合わせて見てみてください!
筋トレをしてサブ3.5を達成する身体作りをする
サブ3.5を目指すレベルのランナーであれば、普段のトレーニングに加えて筋トレで補助トレーニングを行うようにしましょう!
無闇に鍛えるのではなくマラソンランナーに必要な体幹、大臀筋(お尻の筋肉)、大腿四頭筋(太もも前)、ハムストリング(太もも裏)を鍛えるようにしてください。
マラソン後半でも疲れない走りを生み出してくれたり、ランの推進力をアップさせるような筋肉なので、そこを重点的に筋トレするようにしましょう!
筋トレのやり方については下記の動画で解説しているので、見ながら一緒にやってみてください!
よりレベルの高いサブ3.5に挑戦してみよう!
サブ3.5に挑戦してみたいというランナーは、自分の強みと弱みを理解し、明確な目標を持って普段のトレーニングを行うようにしましょう!
もちろんトレーニングだけではなく、普段の食事やストレッチ、疲れが残らないようにアフターケアをするのも大切になってきます。
ここまで走り込んできたランナーも多いはずですから、サブ4を達成して満足するのではなく、次の目標に向けて一緒に頑張りましょう!
30km以降も失速しないフォームの秘密
仕事やプライベートで忙しい中、自己記録更新を目指す市民ランナーへ