多くの市民ランナーの夢と言われているサブ3。
3000人以上の方にマラソンを指導してきた僕でもやはりサブ3ランナ―の方というのはカッコいいですし、ひと際違った印象を受けます。
ずっとサブ3を目指して3年間悩み、マラソンを辞めようか迷っていた。そんなランナーの方も見てきました。
しかしその方も指導後は無事にサブ3を達成できました。そんな方たちを見てきた僕だからこそサブ3がどれだけ難しいのか、伝えられることがあります。
「サブ3って実際どれぐらい難しいの?」
「サブ3を達成する人ってどのくらいいるの?」
「自分にも達成できそうかな?」
今日はそんな疑問に全て答えていこうと思います。
今回の記事を読めば、自分にサブ3が達成できそうかわかるかと思いますので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
サブ3とは?
マラソンでよく聞くサブ3とは「42.195kmのフルマラソンを3時間以内に走り切ること」です。
平均で数字を出すと1kmあたり4分15秒程でギリギリサブ3を達成できるわけですから、その大変さがよくわかると思います。
理想タイムで走った時の各距離ごとの時間表は以下の通りです!
距離
|
ペース |
5km
|
21分15秒 |
10km
|
42分30秒 |
15km
|
1時間3分45秒 |
20km
|
1時間25分00秒 |
ハーフ
(21.0975km)
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1時間29分40秒 |
25km
|
1時間46分15秒 |
30km
|
2時間7分30秒 |
35km
|
2時間28分45秒 |
40km
|
2時間50分00秒 |
フル
(42.195km)
|
2時間59分20秒 |
正式な名称は「sub-three-hours」(サブ-3-アワーズ)で、サブには「以下」という意味があるので、サブ3というのは直訳するならば3時間以内というわけですね。
このサブ3、実際に直近で目標にするべき人はズバリ、今のタイムが3時間10分(ハーフなら1時間30分)くらいの人です。
それぐらいの人は次の目標として、サブ3を狙うといった感じですね。
しかしマラソンを長く続ける上で「サブ3ランナーを目指す」というのはとてもいい目標だと思いますよ!
サブ3の難易度はどれくらい?
実際にサブ3を達成するのってどれぐらい難しいのでしょうか?
日本には約1000万人もランニングをする人がいる中で、フルマラソンを走り切れる人は約30万人、そしてその走り切る人の中でも男性でサブ3を達成する人は3%と言われています。
人数で言うと30万人の3%なので1万人弱といったところ。あれ、数で言ったらわりといる?って感じですよね。
確かに3%というのは少なく感じますが、マラソン人口というは非常に多いですから、絶対数だと実は達成できる人は結構いるんだなという認識でいいと思います。
ちなみにですが女性の場合はサブ3を達成できている割合はたったの0.4%と言われています。
女性の場合は3時間半以内に走り切るサブ3.5の割合がおよそ3%ほどです。
つまり男性ランナーにとってのサブ3達成と女性ランナーにとってのサブ3.5達成が同じくらいの難易度だということが分かります!
(2018年4月〜2019年3月全日本マラソンランキングhttps://runnet.jp/project/ranking/2019/pdf/ranking2019.pdf)を参考
サブ3って誰でも達成できる難易度なの?
実際問題、自分にも達成できるの?気になるところですよね。結論から言うと、基本的に誰でも達成可能です。
もちろんすぐにとは言いませんが、必要な練習をしっかりすることができれば誰でも達成は基本的には可能だと言えるでしょう。
なぜ3%しか達成できないのかというと、そもそも「目指していない」か「必要なトレーニングをやらないから」です。
必要なトレーニングを、しっかりとやり続けるというのは実際、かなり難しいです。
しかし、諦めなければ必ず達成できます。
達成できるかどうかは才能や今の身体能力ではなくむしろ気持ちの方の問題と言った方がいいでしょうね。
サブ3を実現するために必要な練習は?
じゃあ一体どんな練習をこなせばサブ3は達成できるのか?どんな能力が身に着けば、サブ3は達成できるのか?これは知っておかないとですよね!
サブ3を達成するには重要なポイントがもちろんあります。
サブ3達成を目指すのであれば、どんなことが必要なのか、どれぐらい練習をしなきゃいけないのか?気になるところだと思いますから、チェックしていきましょう!
サブ3達成に必要な月間走行距離は?
サブ3を達成する人というのはもはや走ることが当たり前になっています。月間走行距離も結構な量になります。
多くのサブ3達成ランナーの具体的な月間走行距離は250km~300Km程。もし毎日走るとしたら、1日8kmから10km走ることになりますから、かなりの量ですよね。
もちろん毎日走ることが必須ではないですし、月間走行距離が200km未満で達成してしまうような方もいますが、そういう方は既に必要な要素ができていたり、センスや才能を持ち合わせた人達がほとんどです。
あなたが今までに、そのような並外れた結果を出していない限りは、基本的にはそれぐらい走るべきなんだと認識していただければと思います。
もしあなたが既にそれぐらい走っているよ!!というようでしたら、走行距離はクリアしていると言えるでしょう。
それでもタイムが遠く及ばない場合は、練習の仕方が間違っている可能性があります。
以前にサブ3ランナーが目安いするべき月間走行距離について紹介した記事があります。
サブ3を達成するにはどれくらい走らなければいけないのか、一つの目安になりますから、走行距離が気になる方は是非一度ご覧になってください!
本番に向けて綿密な計画が必要
フルマラソンというのは大きくて本当に大変な大会です。タイムを狙う多くのランナーは、この日のためにかなり前の期間から準備を始めます。
前にも説明してある通り、サブ3というのは難しいですから、なんの考えも無しに走る事だけをしていて達成できるほど甘くはありません。
ランナーによっては8ヵ月前から準備を始めるというはざらにあります。具体的なトレーニング計画の流れをみていきましょう。
ステップ1 準備期・・・基礎的な走り込みでトレーニングに耐える体作りをする期間です。
ステップ2 応用期・・・本格的な走り込みでスタミナ、スピード、スピード持久力を鍛え上げます。
ステップ3 仕上げ期・・・スタミナとスピードを融合させる意識で練習に取り組んでいきます。
ステップ4 調整期・・・鍛えた走力を最大限に発揮できるように、体調を整えます。
このように、本番のレースから見てどれぐらいの時間があるのかで今すべきことというのは変わってきます。
ただ毎日同じメニューをこなすだけではダメなんだということがこれを見て分かってきたのではないでしょうか?
それぞれしっかりと立てた計画通りに練習をこなすことがサブ3達成には必須と言えるので、レース本番を見据えて綿密な計画を立てて、その通りに練習をこなしていきましょう。
計画を立てることは少し面倒だと思うかもしれませんが、これが結構楽しいので一度やってみることをオススメしますよ!
一目でわかる図を用意したので参考にしてみてくださいね!
弱点を克服しよう!
走るというは単純なように見えて、複雑な要素が絡み合って構成されています。速いペースで走る力、速いペースを維持する力、長時間走る体力、それぞれ別の能力です。
そしてそれぞれ得意、不得意が人にはあります。
速いスピードは出せないけど、自分の中での速いペースを維持することが得意な人。
速いペースは出せるし、それを維持することもできるけど体力がなくて後半失速してしまう人。
サブ3を達成するには必要な能力がありますし、それには必ず苦手なものというのがあります。
苦手な部分をしっかりとトレーニングして克服することは、サブ3達成には必要なことと言えるでしょう。
このような、サブ3を達成するために必要な考え方を動画で紹介しています。
サブ3を達成できない人も考え方も紹介しているので、自分がやってしまっていないか、一度チェックしてみてくださいね!
まずはフォームをよくすることが達成への近道
サブ3を達成するために、一番最初に取り組めるはフォームの修正だと言えます。というのもこれには理由があります。この話は例えるとよくわかるので車で例えてみましょう。
あなたは車で遠い距離へ限られたガソリンで行かなければいけません。より早く、確実に行くには何が大事なのでしょうか?
もちろん、速く走るための馬力(走力)は必要ですし、ガソリン(体力)も非常に重要でしょう。しかし、限られたガソリンで効率的に目的地にいくのに大事なのは「燃費」ではないですか?
どれだけ馬力やガソリンがあっても燃費が悪ければ途中でガス欠してしまいますよね。
マラソンも全く同じで、どれだけ体力があってスピードが出せるランナーであっても、この走り方、つまりランニングフォームがおかしいだけでサブ3を達成ができないという状況はあります。
反対に言えば、このランニングフォームをしっかりとよいものにしていけば、それだけでタイムが5分10分縮まることもありえない話ではありません。
サブ3を目指すのであれば、まずは「フォームをよくする」というところに重点をおいてみてくださいね!
サブ3を達成するためのフォームについては別の記事で紹介しているので、ぜひ一度ご覧になってみてください!
実際にサブ3を達成した人の練習メニューと体験談
今回紹介したようなことを説明したら、全員がサブ3を達成できるのか?答えはNOです。なぜかというと、先にも少し話した通り、練習をこなすことはむしろ内面部分の方が大事だからです。
僕自身も市民ランナーの方にマラソンの指導をしていて、実際にサブ3を達成した人というのはしっかりと必要なことをした方ばかりでした。
実際に指導してきた人の中には、どんなトレーニングに打ち込んでも頭打ちだったタイムを15分も更新した方もいます。
この方はフルマラソンの自己記録が3時間9分だったのが、このタイムの更新で念願のサブ3を達成することができました。
そんな方の体験談を以前記事で紹介しています。
実際にあった失敗談も合わせて紹介しているので、気になる方はぜひ読んでみてくださいね。
サブ3の難易度は高いが諦めなければ必ず達成できる
サブ3というのは数も少なく、達成できるのも限られた人たちでした。
しかしそれは才能があったからとかセンスがあった人達だったからということでは決して無いので、あなたにサブ3が達成できるのか?というのは結論で言えば「難しいが不可能ではない」です。
実際に僕が指導した40代男性の方で、3年間タイムが頭打ちして「自分にはもう限界なのかもしれない。サブスリー達成なんて無理だ。」と思い始めてしまった方がいました。
その方はインターバル走もしているし、距離も十分に走りこめていました。しかしタイムが3時間11分で頭打ちをしてしまっています。
それでもその男性は諦めませんでした。当然僕も真剣に指導に当たらせていただきました。「まずはフォームから。」と。
それから男性は5km、10km、ハーフ、フル、すべてにおいて自己ベストを更新しました!
サブ3達成には3年以上もの時間をかけましたが、それでも達成しました。
諦めなければサブ3達成は必ずできます。
もしあなたがサブ3達成を目指すのであればそれは当然素敵なことだと思いますし、ぜひ達成するまで諦めずに達成して欲しいなと思います。
私が所属している株式会社「SPIRITS」では「大人の挑戦」を理念に、己のために挑戦をやめないランナーの方々をサポートしています。
今紹介させていただいた男性というのもその中でサポートさせていただいた方の一人でした。
「マラソンを生涯の趣味にする」
「まだまだできる自分に出会うために」
そんな方のためにサブ3達成を応援するため、各地で練習会や合宿などを開催しています。
まだまだどんどん本気でタイムを上げていきたい、そう考えている方はぜひ一度下の記事を読んでみてください。
タイムを縮めるため、ひいてはサブ3を達成するために必要な重要なポイントについて書かれています。
わずか7日間で腰高フォームを手にした方法
必死に練習してるのに結果が出ない…。そんな時に気をつける2つのチェック項目とは?
せっかく本気で走るなら、数少ないランナーの仲間入りをしたいですよね!これからも楽しく本気で!がんばっていきましょう!