どれくらいの間隔で練習すべきか?
SPIRITS RUNのみっちーです!
「本気でタイムを伸ばしていきたいと思い始めたら、毎日走るべきなんじゃないか?」
「それとも1日空けるべきなのか?週何回の練習がベストなのかな?」
と気になったことはありませんか?
この記事を読んでくれているあなたはきっと、もっと良いタイムを出したいと思い毎日練習に励んでいると思います。
今回は、マラソンでタイムを伸ばすために最適な、練習間隔についての考え方を書いていきます。
練習間隔を決めるときの3つの考え方
①マラソン能力を向上させる超回復のメカニズム
マラソン能力は継続的にトレーニングをしていくことで向上していきます。
なぜかというと、トレーニングで加えられたダメージに対し、体がそのレベルに適応できるためと言われています。
トレーニングを行うと体力は一旦低下します。しかし、休養を取ることで回復し、体験した負荷に耐えられるように、元の状態よりも少し高い体力レベルまで到達します。
このように元のレベルを少し上回るレベルまで回復することを「超回復」というのです。
「走る」→「ダメージを与える」→「休養」→「超回復させる」→「走る」・・・
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これを繰り替えていくことで身体能力がどんどん向上し持久力やスピードアップに繋がりマラソン能力の向上にも繋がるという流れです。
これがトレーニングすることで身体機能が高まっていく超回復のメカニズムです。
②超回復には休養期間が重要。しかし間隔を開けすぎは禁物
なので、効率よく超回復の効果を得るために、休養期間が必要になります。
休養をしっかりとってタイミングよく練習をしていくことがポイントです。
練習の間隔が空きすぎてしまうと、せっかく超回復が起きても、時間が経つにつれて身体能力のレベルが徐々に低下してしまいます。
これではどれだけ追い込んで練習したとしても、なかなか身体能力が向上せず練習の効果はムダになる可能性があるので間隔の開けすぎには注意しましょう。
③練習間隔を調整することでトレーニング効果を最大化
トレーニング効果を最大限高めるために、トレーニングによる疲労を回復させる必要があります。
超回復を起きて、体が回復したタイミングで次の負荷をかけるようにします。
トレーニングで低下した体力が回復する前に次のトレーニングを行なってしまうと、そこからさらに体力が低下してしまいます。
これが続くと、超回復によるトレーニング効果が得られないまま、どんどん疲労が溜まっていき、ケガや故障のリスクが高まっていく最悪のパターンになってしまいます。
毎日練習するのはOK?NG?
タイムが伸び悩むランナー陥りがちなのが
「休んだら練習量が足りなくなるんじゃないか?」「毎日走った方がいいんじゃないか?」
ということです。
確かに実業団選手やトップランナー、学生ランナーなどは毎日走っている方もいます。
一方で、一般の市民ランナーは筋肉の回復が追いつかずに十分な効果を得られないパターンが多いです。
実業団選手は昔から走り込みをしてきた経験があり一般のランナーよりも基礎体力がついており回復期間が短いのです。
なので、実業団選手やトップランナーが楽にこなしているように見える練習でも、
市民ランナーからするとかなりの強度だというケースは非常に多いので安易にメニューとして取り入れるのも危険なのです。
社会人になってからマラソンを始めた人やブランクがあるランナーは毎日練習するのは控えて休養日を組み込みながら練習をしていきましょう。
まとまった休みで走り込む(走り込む)のはいい?
「長めの休みが取れたから走り込むぞ!」と連日ハードな練習をするランナーもいますがこちらもしっかり超回復や疲労回復をしながら練習の間隔を調整していきましょう。
ここで気をつけるポイントとして、トレーニングの負荷で超回復の期間は異なってくるということを覚えておいてください。
例えば、30キロ、40キロを超える走行距離を走った後は、達成感と同時に体に大きな負荷がかかりますよね。
負荷の大きなトレーニングを行えば、その分回復するまでの期間も日数も長くなります。
どれくらいの間隔で練習すべきか?の答え
では、どれくらいの間隔を開けて練習をすべきか?
どれくらいの練習間隔を決めるときに重要なのは、「目標・レベルに合わせて逆算してトレーニングの計画を立てる」ということです。
自分の目標やレースまでの時期、今のレベル、使える時間などに合わせて計画的にトレーニングを組んでいきましょう。
計画を組むときのポイントと具体例としてサブフォーを目標としているランナーの計画のモデルケースをご紹介します。
【モデル】サブ4(サブフォー)を目指す市民ランナーの週間スケジュール
週1回〜2回ほど能力を高めるための「ポイント練習」を行い、それ以外の日は能力の低下を避けるための「つなぎの練習」(2日〜3日)を行います。
つなぎの練習は疲労を回復させる期間でもあります。この日に破壊された細胞を修復させないとトレーニング効果が半減してしまいます。
なので、ストレッチやジョギング、補強トレーニングを組み合わせて練習メニューを組んでいきます
例:サブ4(サブフォー)目標の市民ランナーのトレーニングスケジュール
月(休養)
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ストレッチなど
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火(つなぎ)
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40分ジョグ(1km 7分〜6分)、
ウインドスプリント
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水(休養)
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ストレッチなど
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木(ポイント)
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ペース走(5km 5分40秒)
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金(休養)
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ストレッチなど
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土(つなぎ)
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50分ジョグ(1km 6分半)、
ウインドスプリント
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日(ポイント)
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ペース走(20km 6分)
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この方は「つなぎ」の練習は火・土の週2回、「ポイント」練習は木・日の週2回、月水金の3回の休養を取っています。
一般的な超回復の目安は2日〜3日なのですが、つなぎの練習を入れることで適度に練習の感覚を確保しながらトレーニングをしていくことができます。
ただし、厳格に「決めた間隔で走ろう!」となると危険です。
疲労が溜まってきたり体調が優れない場合は計画に固執せず、軽めのジョグで終わる、休養・ストレッチに切り替えるなど柔軟に対応していくようにしてください。
自分の疲労度合いや練習の強度を休養を取りながら練習の間隔を調整していきましょう!
サブ4を目指すランナーがやるべきトレーニングについてまとめた記事もあるので、合わせて参考にしてみてください!
【モデル】サブ3(サブスリー)を目指す市民ランナーの週間スケジュール
サブ3(サブスリー)を目指しているランナーもサブ4(サブフォー)同様に、「ポイント練習」と「つなぎの練習」を行っていきます。
ただ、サブ3(サブスリー)達成率は男性で3%、女性で0.4%と言われるほど難易度が高いため、マラソンレースの半年以上前から練習を積み重ねる必要があります。
その点を考慮して、サブ3(サブスリー)達成のための練習メニューを考えてみました!
例:サブ3(サブスリー)目標の市民ランナーのトレーニングスケジュール
月(休養)
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ストレッチなど
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火(つなぎ)
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30分ジョグ(1km6分)
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水(ポイント)
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アップ10分(1km5分)+200m(44秒)×8~10本間200mジョグ(1分20秒以内)+ダウンジョグ30分
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木(休養)
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ストレッチなど
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金(つなぎ)
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60分ジョグ(1km5分)
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土(ポイント)
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70~80分ジョグ(1km5分)+ウインドスプリント2本
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日(つなぎ)
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40~50分ジョグ(1km5分半)or休養
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「サブ3(サブスリー)を目指そう!」と意気込んでハードな練習をしては、体が耐えきれず怪我や故障を起こす可能性があるため、半年前から考える練習メニューを考えてみました!
半年前は『スタミナ作りの期間』、5〜3ヶ月前は『目標タイム達成に必要な部分の強化期間』、2〜1ヶ月前は『マラソンレース本番を意識した練習期間』のようなイメージです。
サブ3(サブスリー)達成を目指しているランナーに必要な練習メニューや、それに合わせて必要なトレーニングについてまとめた記事もあるので、そちらも参考にしてみてください!
マラソン練習は間隔を空けて週に4〜5回がオススメ!
マラソン練習の間隔はやり過ぎも良くないし、空けすぎも良くないです。
ストレッチなどの休養日やつなぎの練習する日を設けながら、週に4〜5回でマラソン練習を積み重ねるようにしましょう!
自分の体の状態や走力、トレーニングの負荷の大きさによって練習の間隔は変わってくるので、先ほど話したサブ3、サブ4の週間スケジュールを目安に取り組んでみてください!
1〜2回しか練習できないときはどうしたらいい?
お勤めの方で仕事やプライベート、家族サービスで忙しい市民ランナーも多いですよね。
あまり練習ができず練習の間隔が開いてしまうときはどうしたらいいのか?もお伝えしておきます。
週1回〜2回だけしか走れないときでも効率よく練習するための考え方をお伝えします。
マラソンでタイムを伸ばし記録を更新していくのに必要なのは「持久力」と「スピード」です。この2つの能力をレベルアップさせていくことが重要になってきます。
スピードを上げるために速い動きで呼吸をあげる練習で1日、持久力をあげるためにゆっくりの動きで心肺機能を高める練習で1日を使うのがいいです。
もし週末2回で練習できるとしたら土曜日はスピード練習を行い、日曜日は心肺機能を向上させる練習をしましょう。
忙しいマラソンランナーがどのように練習すべきか動画でも解説しているので、合わせてみて見てください!
休養を取りながら効果的なトレーニングを
今回は、マラソン記録更新に最適な練習間隔についてご紹介しました。
練習間隔を決めるときにまず考えることが「超回復」を起こしマラソンの能力を向上させていくということです。
つまり、休養期間を考えて練習の間隔を決めるということが大事になっていきます。そこから自分の目標やレベルに合わせて計画的なトレーニングを組んでいくことが必要です。
しっかり疲労を溜めずに回復させながら、練習を継続してタイムを縮め自己ベスト更新を目指していきましょう!
どんな練習をするべきか?やトレーニングメニューの組み方などについては他の記事で解説しているのでそちらも参考にしてみてください!