マラソンPB達成したい!コースの試走は必要?試走のやり方は?
SPIRITS RUNのみっちー(@sr_michirun)です!
今回はフルマラソンのレースコースの試走の必要性と試走の具体的なやり方を解説します。
なぜ、この記事を書こうと思ったかというと、指導しているランナーの方からこんなメールが届いたからです。
「今度、初の遠方のフルレースに出場します。そのレースに標準を合わせて練習に励んできました。なんとしてでもPB達成したいです。 知人の先輩ランナーに相談したときに「自己ベスト更新したいなら試走するといいよ!」と言われました。 今までレースコースの試走をしたことがないので「試走はした方がいいのか…?」と迷っています。
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メールありがとうございます!今回はこちらの質問に回答するような形で記事を書いていきます。
まず、結論から言いましょう。コース試走をせずとも自己ベストの更新は可能です。ただ、その成功率を高めるために、コース試走は有効です。
心理的に「コースは知らない方が良い」という方もいらっしゃいます。
しかし、コース試走というのは自分が走るコースで情報を得ることができるので心という強化可能なものを強化してしまえば、
遠方のマラソンではコース試走はなかなかできるものではありません。
そこで、全国各地で開かれる大会に参加する際に、「初めてのコースを走る!」というランナーがたった10分行うだけで自分の持っている力を発揮できるある方法があります。
ポイントは、初めて走る大会、初めて走るコースであるということです。
初めてのコースで起きるタイムを奪う現象とは?
少しマラソンの話からは脱線するのですが内容に非常に直結する話なので
ぜひ想像しながら読んでてみてください。
あなたは家族を連れて旅行に来ています。
家が東京だとして、栃木県の山奥まで車を走らせます。
ナビに到着地点を入れて、普段慣れない道を通って慣れない高速に乗ります。
高速を降りてからも、みたことがない道にキョロキョロしながら車を走らせていきます。
「ここであってるのかな?」と不安になりながらもナビに従って車を進める。。。
おそらくこのような経験はあるはずです。
家から旅行先までの行きの道と、帰りの道では同じ距離なのになぜか短く感じるといった現象。
これは仕事でも、どんなことでも同じことが言えて、
知っていることは早く感じるけど、 知らないことは長く感じてしまうのが“人”です。
もちろん個人差があるので、そうでない人もいますが、傾向として言えることです。
つまり、初めての大会に参加した場合に、初めてのコースを走る時に42.195kmのコースが長く感じてしまう場合があります。
長く感じると、頭の中で
「まだか、、、」
「無理だ。。。」
と思うようになり勝手に失速をし始めてしまいます。
せっかく遠方から参加した大会で記録が出ないなんて最悪ですよね、、
確かに記録が出るかどうかかかっているレースとなると「イメージをつけておきたい!」という気持ちも出ますよね。
近場のレースだと試走はするかどうかの前に走っているとかジョグがてらに走ることはあると思います。
ランニングクラブのイベントでも、「東京マラソンコースを試走しよう!」などの企画が行われています。
地方の大会や距離的に試走が無理な大会では走れませんよね。
ですが、僕は 「試走はしたほうがいい!」 といいます。
「さっき地方の大会などでは距離的に無理って言ったじゃないか!」と思われたかもしれませんが、ある方法を使えば試走が可能です。
レースコース試走のススメ
では、具体的にどうやって下見をすればいいのでしょうか?
僕の過去の指導経験も踏まえて、あなたがレース前にコースリサーチをして、マラソンで結果を出すための行動提案をしようと思います。
それが何かというと、レースコースの“試走”です。東京マラソンであれば、そのコースを実際に走るということです。
レースコースの試走したほうが良い理由として、人間はイメージできないものに弱いので、どれだけ、高低差があるとわかっていても、
実際にレース時に上り坂を目の当たりにすると「え?こんなに上るの!?」とびっくりしてしまいます。
びっくりすると、頭がパニックになって、本来よりも力を出すことができなくなります。なので、コース試走をしてイメージを沸かせておいて
「何km地点に上り坂があって、何km地点は風が強くて・・」などとわかっておけるだけで、レース攻略もしやすいし、力も発揮しやすいです。
日本を代表して活躍するランナーたちも2~3回ほど狙ったレースの試走をする、ということを何度も聞いたことがあります。
でも、試走なんてできませんよ…
こんなことを言うと、
「みっちーさん、試走ができるのであればしたいですが、出たい大会は家から遠いので、レース前に試走ができなさそうです」
という声を過去にもたくさんいただきました。
もちろん、試走の価値がわかっていても現実的に難しいことはありますよね。そんなあなたも安心してください!
現代は、“インターネット”の発達によって『疑似試走』することが可能です。
擬似試走イメージトレーニング
「え、どういうことですか?」と思われたかもしれません。
今って、ほとんどの大会はすご~く優しい方が『youtube』に車でコースを走った映像をアップしてくれています。
自分で直接走ることはできなくても、映像を通して試走をしてイメージを沸かせることができます。
「この後の上り坂、かなり傾斜があるからそろそろ準備しよう…!」
と事前に心構えもできるので、キツイ上り坂でも精神的に余裕を持って迎えることができます。
動画を見てイメージを沸かせられるので具体的にペース配分やレースの攻略策を立てることができます。
コース動画を見てコース攻略の戦略を立てよう
過去にニューバランスさんの企画で企画参加者のモデルさん達の初フルマラソンのサポートコーチをさせていただいていたのですが
参加者の方が走る大会は名古屋ウィメンズマラソン。男性の僕はもちろん、走ったことはありません(笑)
ですが、僕は、youtubeにあがっていたコース動画を見て、「ふむふむ、こんな感じのコースなのか…」と頭に叩き込んでいました。
そうすると、僕は走ったことがなくても「〜したほうがいい、こうしたほうがいい」とあたかも走ったことがあるかのように攻略法を考えることができます。
実際に走ったことがある人の声を参考にする
動画を見るのに合わせて、実際に走ったことのある方の声を参考にすると、本当にレースを走ったかのような感覚を手にすることができます。
こうやって、地方の方が東京マラソンを走るとしても試走をすることは可能ですし、イメージを沸かせてレースの攻略を立てることもできます。
意外と、できることでありながらやっているランナーが少ないので、ぜひやってみてください!
マラソン大会前のコースの下見でチェックするポイント
レース本番で自分の力が存分に発揮できるようにコースの下見をすることは大切です。
チェックポイントについてご紹介します。
コース下見のポイント①コース全体の流れを把握する
まずはコース全体を俯瞰してみることが大切です。
特にマラソンの場合は、ポイントとなる10km、20km、30km、35kmはチェックしておくと良いです。
自分のペースを確認する際に役立ちます。
引用:名古屋ウィメンズマラソン コース図http://womens-marathon.nagoya/course/
引用:名古屋ウィメンズマラソン コース図http://womens-marathon.nagoya/course/
例えば、これは2019年3月10日に開催された名古屋ウィメンズマラソンの公式サイトに載っていたコース情報です。
まず、コースを俯瞰してみて、全体像をチェックしてみてましょう。
目印となる建物・橋・川・鉄道・折り返し地点など距離をメモしておくといいです。
35kmくらいに来るとゴールの会場が近くにあり、会場の応援する声が聞こえて来るので、心の中で「あっ、もうすぐゴールなんだな」と思います。
ただ、実際にはあと7kmほどあるので、ゴールしそうでしないんですね。
この「ゴールしそうでしない」気持ちの中で、走らなければいけないのが非常にきついんです。
前もって知っておけば覚悟ができているので良いのですが、知らないランナーは大変な思いをします。
ですので、気持ちを落ち着かせる意味でも、コースの下見は大事なのです。
コース下見のポイント②坂のアップダウンを確認する
全体のコースを確認したら、次に、坂のアップダウンを確認するのも大事です。
コースの見方として、何kmあたりに坂があるのか?どのくらいの傾斜で、距離はどのくらい続くのか?というところを見てみましょう。
引用:名古屋ウィメンズマラソン コース図http://womens-marathon.nagoya/course/
例えば、こちらも名古屋ウィメンズマラソンの公式サイトに載っていたコース情報です。
7km付近まで下り坂が続いて、徐々に上り坂になって13km付近からやや下り坂の道が続きます。
そこからは大きなアップダウンがなくほぼ平坦。このコースは実際に走りやすく自己ベストを出しやすいマラソン大会でした。
実際指導している方で参加された方も
「自己ベストを3分更新できました!」「いつもより走りやすかったです!」
と言ってくれていました。
こういった情報はマラソンの公式ページなどに記載しているので事前にチェックをしてきましょう。
特にレース終盤に長い登り坂があるとペースやレースをどうやって攻略するのか?戦略を立てるときに影響します。
必ず出るレースのコースのアップダウンは押さえておきましょう。
コース下見のポイント3:給水所の位置を確認する
マラソンの場合は給水がかなり重要になります。何km間隔で給水所があるのか確認しておくと良いです。
これはコースの下見時ではわからないと思いますので、大会のパンフレットや公式ホームページで確認しておくと良いです。
2019年の名古屋ウィメンズマラソンでは5kmから給水が出ました。それ以降2.5kmごとに給水が出ていました。
このようにレースの給水ポイントをしっかり把握することでレース攻略のきちんとした戦略を立てることができます。
レースの給水のポイントなのですが、口に含むだけでもよいので必ず5kmに1回は給水を取ってください。
30分に200mlくらいは取りたいので、大体コップ1杯分くらい。それ以下の給水だとなぜか体がきつくなったり、筋肉がけいれんしやすくなったり、悪影響が出ます。
走っているときは、あなたが思っている以上に汗をかいているので1~2口は飲んでくださいね!
オススメは、スポーツドリンクを1~2口飲んでから、口をゆすぐ感覚でそのあとに、水が入ったコップを取って1口飲むことです。
コースの下見ポイント④トイレの位置を確認しておく
またトイレの位置も重要です。大会の緊張感や気温の低さで急にお腹の調子が悪くなることがあります。
スタート前に1時間以上待たされてしまい、スタート直後にトイレに行きたくなったりする場合もあります。
なので、どこにトイレがあるのか?何kmおきにトイレがあるのか?を事前にしっかりと把握しておくと良いです。
コース下見のポイント⑤路面状態を確認しておく
フルマラソンのコースは大抵アスファルトですが、凹凸が激しいコースもあります。
できるのであればレースの下見の時点で路面状態を確認しておくことは重要です。
凹凸が激しいコースであれば、ランニングシューズのソールが厚いものを履いて臨むと良いです。
コースリサーチで他のランナーに差をつける!
「マラソン大会前のコースの下見のチェックポイント」と「擬似試走」についてご紹介しました。
ランナーのほとんどがコースの下見をやりません。
ただし、やっておくとレース前に安心できます。
事前にしっかりとコースを把握することで余裕が出たり、ペース配分などきちんと戦略を立てた上で走ることができます。
コースの下見をするだけの本当にタイムに直結しますので、やっておいて損することはないです。
もし可能であれば、コースの下見をするときは、練習と思って軽くジョギングしながらすると良いです。
遠方であったり、忙しい場合に、どうしてもコースを下見できなさそうという時は大会情報でコースを確認したり、YouTubeのコース動画を見てみてください。
さらに過去に大会に参加した方からの声を聞くのも効果的でしょう。
レース前のリサーチをしておくと意外と思わぬ発見があるものですので、楽しみながらコースチェックをしましょう。