絶対に避けたい!マラソンでのふくらはぎの痙攣、3つの原因と対策は?
SPIRITSスポーツトレーナーの柳田です!
マラソンレースの途中で「ふくらはぎが痙攣して走れなくなる」という経験をしたことがあるランナーも多いのではないでしょうか?
「痙攣予防のために途中でストレッチを入れたほうがいいの?」そんな疑問を抱きつつも、とりあえずそれっぽいストレッチをしたり、水分補給を行ってみたりしていませんか?
マラソンを最高のパフォーマンスで走り切るためにも、なんとかしてそのふくらはぎの痙攣は避けたいですよね。
マラソンはハーフでも2時間前後、フルなら初心者で5時間前後、上級者ランナーでも2時間半〜4時間はずっと同じ動作を繰り返すハードなスポーツです。
走っているうちに体の疲労がMAXになり、着地による衝撃で足に負担がかかるとふくらはぎに痙攣を起こす場合があります。
今回の記事では、マラソン中に起こるふくらはぎの痙攣の原因と痙攣を起こしてしまった時の対策、痙攣を起こさないための予防策についてご紹介します!
ふくらはぎが痙攣し始めるまでは順調なレース運びだった
ふくらはぎを痙攣するランナーは珍しくなく、特にマラソンレース後半30~35km地点からヒクヒクとふくらはぎが痙攣し、失速してしまうようなことがあります。
「途中まで順調なペースできたのにふくらはぎの痙攣で失速してしまってすごい悔しい」と、僕が指導しているランナーの中にもそう口にする人がいます。
走っている最中に痙攣は出なくても、マラソンレースを走り終わった後や負荷のかかるトレーニングをした後に痙攣をして、足をつってしまったランナーも多いのでは無いでしょうか?
ふくらはぎが痙攣するってなに?
そもそも痙攣というのはどういう状態なのでしょうか?
「痙攣(けいれん)」というのは、筋肉の緊張と弛緩の調整がうまくいかずに急激な収縮、痙攣を起こしている状態のことを言います。
ちなみに、ふくらはぎに突然起こる激しい痛みのことを「こむら返り」と読んだりします。
「こむら」とはふくらはぎを指す言葉で、こむら返りは、ふくらはぎの筋肉がひっくり帰ったような痛みがでるというところから名付けられました。
マラソン中のふくらはぎの痙攣の原因
フルマラソンは、初心者であれば約5時間、上級者ランナーでも2時間半〜4時間ほど同じ動作を繰り返すことになります。
足の着地を何万回も繰り返すわけですから、その着地の衝撃が筋肉の損傷を起こして走れなくなってしまうこともあります。
なんでマラソン中にふくらはぎが痙攣するのか?
では、なぜマラソン中にふくらはぎが痙攣するのでしょうか?その原因は主に3つが考えられます。
原因①足に負担がかかるフォームで走っている
1つ目の原因は、「足に負担がかかるフォームで走ってしまっている」という事です。
マラソンをしていると走るたびに地面への着地を繰り返し足が疲れてきます。
ランニングによって筋肉が疲労してくると足がつりやすくなってきます。
ふくらはぎに負荷がかかるのはフォームが原因かもしれません。
足首に力が入ってしまうフォームだとふくらはぎにストレートに負担がかかるので足がつる原因になります。
SPIRITS RUNでは身体への負担が減り、マラソンレース後半でも疲れないために腰高フォームを手に入れることをオススメしています。
ふくらはぎなどの筋肉に負担がかからないためにも、腰高のフォームを手に入れるようにしてみましょう!
腰高フォームの手に入れ方などは動画や記事などでも紹介しているので、そちらを見ながら自分のフォームを修正してみてください。
原因②水分・ミネラル不足
2つ目に考えられる原因として、体内の水分不足です。マラソン中は汗をかきやすいため水分不足になりやすいです。
特に夏場の炎天下でのマラソン、冬場でも厚着をして走ると汗をかきやすくなります。
汗を大量書く夏場は、体内の水分が不足して、足がつりやすくなる季節ともいえます。
熱中症の症状としても身体が痙攣する場合があるので、ふくらはぎが痙攣してきた場合は熱中症を疑うようにしましょう!
また、ミネラル(カルシウム・カリウム・マグネシウム・ナトリウムなど)が不足すると、足の筋肉が硬直しやすくなります。
今までどんなときにふくらはぎが痙攣していましたか?
水分補給やしばらく栄養補給していない状態で起きていませんか?
体の水分が不足すると、血流が悪くなり、足の筋肉が硬くなります。
足の筋肉が硬くなってしまうと、ランニング中筋肉が衝撃がかかりつりやすくなります。
給水所でスポーツドリンクではなく水で給水していませんか?
水だけを補給してしまうと、汗で大量のナトリウムが出て、血液中のナトリウム成分が減ってしまいます。
給水所で水をこまめに飲んだり経口補水液で補ったりすることでけいれんの予防ができます。
原因③低体温
最後に、低体温も筋肉のけいれんを招きます。
寒い季節は我慢せず、暖かい格好でレースに臨みましょう。
また雨や風があるときには使い捨てのレインコートやゴミ袋を利用することでスタートまでに体温を奪われるのを防ぐことができます。
走っている間に雨が降りそうだな…と思ったら、途中で脱いで腰に巻き付ければ再度利用できますよ。
ふくらはぎの痙攣を防ぐためにすべきこと
上記のような原因を取り除いても痙攣が起こってしまうときは、ストレッチをせずにスピードを緩めて走り続けてください。
ペースを落として走ると、どこかで痛みがやわらぐポイントがあります。
足がつったらストレッチをすればいいと思う人は、気をつけてください。
ストレッチは筋肉を伸ばすため、筋肉が収縮している状態でストレッチをすると更に筋肉の損傷を増やしてしまいます。
ふくらはぎがつってしまうときは、フォームが乱れてしまっているのです。
太ももで走るのではなく、足首を動かして地面を蹴っている場合が多いと思います。
大きな筋肉ではなく、ふくらはぎなど小さな筋肉を使って走ると、やはり筋肉が痙攣を起こしやすくなります。
そういう時にはストレッチではなく、沿道に寄ってシューズの紐を締め直すようにしましょう。
スタート時にしっかり紐を締めていても、徐々に緩んでしまうものです。
走りながらフォームを矯正する方法として、背中で両手を組み、肩甲骨を寄せて背筋を伸ばして走りましょう。
肩甲骨を寄せたままで1分ほど走ると、猫背になっていたフォームが改善されます。疲れた時にはぜひ取り組んでみてください。
ふくらはぎの痙攣ではなく痛みが伴う場合
ふくらはぎの痙攣に収まることなく、痛みが継続して残るようであれば筋肉痛や肉離れを起こしている可能性もあります。
ふくらはぎの痙攣を起こした原因と同じで、その負荷が大きくなるほど筋肉痛や肉離れとして身体に残る怪我や故障となります。
少しでもふくらはぎに違和感を覚えた時は、すぐにRICE処置を行い家に帰ったら温冷交代浴やマッサージなどでふくらはぎの痛みを緩和してあげましょう!
どうしても痛みが引かない場合やどうしても不安な場合は、すぐに病院(整形外科)に行き医師に相談するようにしてください。
ふくらはぎの痛みについて書いた記事もあるので、そちらも参考にしてください!
ふくらはぎの痙攣、痛みの不安を無くしてレースに挑む
レース中にふくらはぎの痙攣を起こして「もうあんな思いをしたくない」と思ったランナーさんも多いでしょう。
ふくらはぎの痙攣を起こしてもその対処法を知っておくことで、安心して目の前のマラソンレースに集中することが出来ます。
また、ふくらはぎの痙攣を起こさないようなファーム作りや身体作りをすることで、怪我や予防を防ぐのと同時に、マラソンタイムの更新も狙うことが出来ます。
しっかり自分の身体と向き合っていきましょうね!