脚力強化トレーニング法!マラソンランナーにおすすめの筋トレ戦略

脚力強化トレーニング法!マラソンランナーにおすすめの筋トレ戦略

フルマラソンを走るに辺り必要なのは完走するという精神的な強さと持続力が大切です。しかしこれ以上に大切なのが脚力の強さです。

普段の練習では上手く走れたにも関わらずフルマラソンでリタイアしてしまうランナーの中には脚や足首が痛くなって…という方も少なくありません。

走行中は足を蹴り上げた時と着地した際、どうしても片足に全体重がかかってしまいますし、体重を支える脚力を強化する上でも日々のトレーニングが必要不可欠となってきます。

今回の記事では、マラソンでタイムを伸ばすための脚力強化に必要なトレーニングをご紹介します。

タイムを伸ばすには、脚力と心肺機能を強化する

マラソンなどの長距離走で必要な運動能力は、「脚力」と「心肺能力」です。

最初から最後まで、同じペースで走り切れる人はほとんどいません。大抵はどこかの時点で極端にペースダウンするか、歩いてしまいます。

その原因は42kmという距離を走りきる脚力がないからです。心肺能力の不足ではありません。

呼吸は、たとえ苦しくなっても歩いているうちに回復します。そのため、市民ランナーはまず脚力をつけることをトレーニングの主な目的に考えるべきでしょう。

そのトレーニングを行っているうちに、フルマラソンを完走するぐらいの心肺能力は自然に身につくはずです。

なお、この場合の市民ランナーとは、たとえばフルマラソンを3時間以上かかる人のこと。それより速い結果を求める人には当てはまりません。

脚力強化でケガの防止に繋がる

下半身には体重以上の負担が着地衝撃となり、日に日に悪化してしまうのが悩みの種でもあります。

この怪我や負担をを抑えるためにも脚力トレーニングが重要になっていきます。太もも周りの筋肉を強くすることで、膝周りや下半身をカバーしてくれます。

もしもランニング中やトレーニング中、膝に痛みが来た場合はすぐに中止し栄養のあるものを食べ、休息期間を設けましょう。 

また今一度過酷なトレーニング内容になっていないか見直すことが大事です。

故障のリスクを減らしながら、脚力を上げる3つのポイント

長い距離を走れば脚力がつきます。10kmのジョギングを週5回、1か月で200km以上を3か月続ければ、それだけで必ずフルマラソンを4時間以内で完走できるでしょう。

しかしながら、それだけのトレーニングをするうちに、多くの人は何かしらの故障に見舞われます。

故障とまでいかなくても、レース後の長引く筋肉痛に悩んで日常生活に支障をきたす人、かえって健康を損ねてしまう人は後を絶ちません。

それだけ、長距離を走るということは人間の膝や足首に負担がかかる動作なのです。

①「走る日と走らない日」を作る

そのため、まずランナーは「走る日と走らない日」を作りましょう。

ランナーの故障の多くが、着地による関節へのダメージが蓄積することによって起こります。

本来は人間の身体には回復機能が備わっていますので、休みさえすれば大事には至らないはずです。

しかしランナーは、つい自分の身体が発する警告サインを見逃してしまいます。

走る日に負ったダメージを、走らない日に回復させましょう。もちろん、ただ休んでいるだけでは体力が低下してしまうでしょう。

走らない日はアクティブレストがおすすめ!

「今日は走らず、休息日にしよう」とは言っても、ずっとテレビをみながら寝ているだけだと、返って疲れが溜まってしまうと感じることはありませんか?

実際に、何もせず動かないでいると血流が悪くなり「疲労物質の除去」ができません。

走らない日でも体を動かすアクティブレスト(積極的休養)がおすすめです。

アクティブレストの日は、一体どのようなことをすればいいのでしょうか?おすすめをいくつか紹介しますね。

下半身のストレッチ

ダメージを受けて固まった筋肉を放置するのは怪我の元。血流の促進し、筋肉の回復を早めることも脚力強化には重要です!

第二の心臓「ふくらはぎ」のケア

走った翌日の筋肉には、エネルギー生成の際に生み出された「疲労物質」が溜まっています。

放置すると、筋肉が固まり、疲労が抜けにくいままになってしまいます。

特に「第二の心臓」と言われるくらい血液を押し流すポンプ作用に優れたふくらはぎのケアは欠かせません。

フルマラソンで、ふくらはぎの脚力不足で、30km以降、パンパンのなってしまって失速してしまう。こんな悩みを抱えるランナーさんは必須です。

とにかく外に出かける

散歩でも、ショッピングでも、とにかく外に出かけることで、気分もリフレッシュし、歩くことによる血流増進の効果もあります。

「疲れてやる気が起きない…」そんな時は、とにかく靴を履いて玄関を出てみましょう!

②走るトレーニングと筋トレを交互にやる

長時間・長距離を走る以外のやり方で脚力を強化するには、ある程度の負荷をかけた筋トレが効果的です。

特に『お尻』『裏もも』を鍛えるトレーニングは脚力強化において最も重要です。おすすめメニューや負荷のかけ方は次項で紹介し得ています!

筋トレを取り入れるメリットは飽きがこないことと、負荷が分散することです。

走るトレーニングと筋トレを交互に行うことで、同じ箇所へ負荷が蓄積することを防ぎます。

結果として故障のリスクを低め、短時間で脚力を高めることができるのです。

③筋トレで筋持久力と体幹を強化する

筋持久力とは?

脚力といっても、重いものを一気に持ち上げるような瞬間的なパワー「瞬発力」はさほど必要ありません。

市民ランナーに求められるのは、同じ動きをくり返し行う能力「筋持久力」です。

走りに直接関係する下半身を鍛えるのに有効な種目としては、スクワットやデッドリフトなどです。

最適な重量や回数などは、人によって異なります。長距離ランナーは、20回以上は持ち上げることのできる軽めの重量で、高回数のメニュー(例:20回3セット)が適しているでしょう。

重りを使わずに自分の体重だけで行う「自重トレーニング」で筋持久力は十分に鍛えられます。

体幹が大事な理由

脚力強化においては、体幹トレーニングも重要になってきます。

体幹とは、簡単に言えば胴体のこと。手足が生えた土台部分と言えます。

土台が安定せず、ぐらついた状態では、脚力を十分に発揮することはできません。

足場の悪い場所では、上半身が思い切り力をはっきできないのと同じで、上半身が安定しないと、力強く地面をけることもできません。

なお、スクワットは、下半身と同時に体幹を鍛える効果も期待できます。これも、市民ランナーにとって1つのメリットといえるでしょう。

 

マラソンランナー向け!走らなくても速くなる最強のスクワット方法とは?

スクワットってやったことはありますか?実は、スクワットを正しい方法で行なえば、マラソンのタイムアップに繋がるんです。正しいスクワットのやり方を身につけて全身の筋力アップ・バランス調整を行いフォームを安定を狙いましょう。

  

 

脚力強化トレーニング①坂道トレーニング

坂道ラン

登り坂や下り坂が多いアップダウンのあるコースは、平坦な道に比べると足腰に負担がかかります。

「普段、平坦な道しか走っていない」そう感じるなら、坂道のあるコースを探してみてください。

アップダウンのあるコースに変えるだけで、今の練習メニューのまま脚力強化につなげることも可能ですよ!

 

坂道ダッシュ

日々補整されたトラック内だけの走行や平坦な道を走っていると、いざフルマラソンに挑戦した際に高低差があると一瞬でエネルギーを奪われてしまいます。

坂道インターバルは上りの200mをダッシュで走り、下りをゆっくりと走ることです。これを10本前後行うことで、脚力に負荷がかかり効率の良いトレーニングとなります。

ただし下りの走行には無理をするのではなく、慣れるまではゆっくりと走るようにすることで怪我防止になります。

 

マラソン自己ベストを出すなら坂道ダッシュ!このトレーニング方法を試してみてください。

坂道ダッシュはとてもキツイトレーニングです。坂道ダッシュを効果的にトレーニングメニューに組み込んでいけば、フルマラソンでタイム向上にも繋がっていきます!この記事では、坂道ダッシュの効果や坂道トレーニングのやり方、ポイントについて紹介していきます。

  

 

脚力強化トレーニング②日常的に脚力を使う意識する

普段の日常で、脚を使っていますか?日常のちょっとした工夫で脚力強化につなげることも可能です。

ランニングを始めたての初心者や、日々忙しくてトレーニングの時間が取れないサラリーマンランナーにはおすすめです!

階段を使う

通勤や通学では公共交通機関や車で移動する方も多かったりマンションなどに住んでいる場合は階段を使用せずエレベーターで上り下りしている人も多いと思います。

階段を上動作は、膝周りや裏ももの筋肉が使われます。マラソンランナーの怪我予防や脚力強化には必要な筋肉です!

普段の移動手段を変える

毎日ではなくても、普段の移動を車や電車ではなく、徒歩や自転車を使ってみたり、少し遠くても歩いてみたりすることが脚力強化には繋がっていきます。

 早歩きをする

歩くスピードを変えるだけでも、トレーニング効果が変わります。

頭が空から引っ張られるようなイメージで背筋を伸ばし、お尻にキュッと力を入れた状態で颯爽と歩くようにしましょう。

実際にやってみると、ただ何も考えずに歩くのは訳が違います!しっかりお尻に効いてくる感覚が感じられますよ!

脚力強化トレーニング③自宅でできる脚力筋トレ

「本格的にマラソンのタイムを狙いたい!」というランナーさんは、脚力強化のための筋トレや、体幹トレーニングを取り入れていきましょう!

30km以降の失速を抑え、楽に弾むように走るためには、脚力と体幹の強化が必須です!

下半身の筋トレ

下半身の筋トレは、脚力強化には欠かせません。走らない日のトレーニングには、ここから2種目以上選んで行ってください。

スクワット(15〜20回3セット)

スクワットは、最優先で取り組んで欲しいトレーニングです。

前もも(大腿四頭筋)、裏もも(ハムストリング)、お尻(大臀筋、中臀筋)、体幹など様々な筋肉を同時にトレーニングできます。

1.足は肩幅に開きます。

2.膝と爪先が同じ方向を向くようにしましょう。

3.太ももが床と平行になるまで下げます。

ワンポイントアドバイス
深くしゃがんだ時に、膝が爪先に前に出ないようにしましょう。上半身が前に出過ぎないことも重要です。真横から見た時にスネと上半身が平行になっていたら綺麗なスクワットができている証拠!

 

 スプリットスクワット(15回〜20回3セット)

スクワットの応用編です。普通のスクワットに慣れてきて、より負荷を高めてたいときにおすすめです!

1.脚を縦に開きます。肩幅の1.5~2倍開きましょう。

2.前に出した足が、爪先よりも膝が前に出ないように注意しながら沈んでいきます。

3.ゆっくりと立ち上がりましょう。

ワンポイントアドバイス
体がぶれないように、腹筋にグッと力を入れながら行うのがポイント!体幹も一緒に鍛えていることを忘れずに!

 

ストレートレッグレイズ(10回3セット)

地面を力強くけるために働く、前もも(大腿四頭筋)、内腿(内転筋)のトレーニングです。

1.背筋を伸ばして椅子に座ります。

2.片足を伸ばして爪先は外に開きましょう。

3.息を吐きいながら伸ばした脚を上げていきます。

4.ゆっくり下ろしもう片方の脚を同じように繰り返します。

ワンポイントアドバイス
仕事合間にも椅子に座ってできるので隙間時間にも行っていきましょう!床に座った状態でもできますよ!

 

体幹トレーニング

脚力強化だからといって、下半身のトレーニングだけでは不十分です。

土台となる体幹トレーニングをするだけでも、脚力は上がっていきますよ!

ドローイン

通勤中の電車の中でも手軽にできるのがドローインです。他の体幹トレーニングと同時に行うべき、基礎のトレーニングなので、まずはこれから始めてください!

1.大きく息を吸って、お腹を膨らませます。

2.息を吐きながらお腹を凹ませ、腹筋にグッと力を入れましょう。

3.お腹の力が抜けないようにゆっくりと呼吸をしながらキープします。

ワンポイントアドバイス
初めのうちは、すぐに力が抜けてしまうと思います。下腹を指でツンツン突いてあげるだけで、力が入りやすくなりますよ!

 

プランク(10秒〜30秒3セット)

体幹トレーニングの王道プランク(フロントブリッジ)はフォームが大事です。綺麗なフォームで行いましょう。

1.うつ伏せの姿勢から、肩の真下にひじが来るように、肘よりも先を床につけます。

2.爪先と腕を支点にに体を浮かせます。

3.背骨が一直線になるように姿勢をキープしましょう。

ワンポイントアドバイス
立ってるときと同様に、背骨が一直線になり、その延長戦に頭が来ることがポイントです。ドローインをしながら行うことで綺麗な姿勢が保たれます!

 

脚力を強化してタイムを伸ばす!

今回は、故障のリスクを抑えながら、脚力を強化するポイントとトレーニング方法を紹介しました。

マラソンでタイムを伸ばすために「脚力」と「心肺機能」が重要になっていきます。走るだけでは補いきれない脚力の部分は、

今回紹介したような筋力トレーニングやトレーニングメニュー、日常から脚力を使うなどの意識をして、少しずつ脚力を鍛えていきましょう。

脚力を鍛えることで、レース後半でも「足が動かない・・」ということが減り、最後まで足を残して走り切ることができ、自己ベスト更新にも近づいていきます。

日々のトレーニングで走り込みだけなく、筋トレメニューなども組み込んでいきながら、脚力を鍛えてタイムを伸ばすことに役立ててくださいね。