「もっとスピードを速くしたいんですがどうしたらいいでしょうか?」
指導をしている中でよくこんな質問を受けます。
今回の内容ではスピードがなかなか出せないマラソンランナーに向けてスピードアップの練習方法を伝授していきます。
スピードってなんですか?
そもそも、マラソンにおける”スピード”とは一旦なんでしょうか?
スピードとは、簡単に言えば「速く走る」ということです。
スピードアップの2つのルート
マラソンで速く走るために2つの方法があります。
速いペースで走ることで鍛えられる「速筋」とゆっくり走ることで鍛えられる「遅筋」の2種類の筋肉を鍛えなければいけません。
鍛えると言っても、「速く走る練習」と「ゆっくり長い距離を走る練習」の2つの練習があるんだな〜と思ってもらえればいいです。
スピードがないと思っているランナーの多くが目標とする記録に対してスピードを速くするトレーニングを行なうと考えていないのです。
例えば、サブスリーを目指すなら、1km4分15秒が平均となるペースですが、それ以上に速く走る練習を考えていなかったりします。
そのせいで「どうしてもスピードがないのでは?」と思ったり実際に目標記録で走り続けることが難しいと感じてしまうのです。
どれだけ走っていても記録が伸びないわけではありませんが、効率よく記録を伸ばす方法とは言えないでしょう。
そこで、今回はあなたにスピードをつける練習方法をお伝えします。
スピードアップ練習法
例えば、サブフォーを目指すとしたら1kmあたり約5分40秒のペースが必要です。
1000mのインターバルを行なうとしたら、サブフォーレベルで考えると5分前後のペースで走ることになるでしょう。
ただ、サブフォーを目指すランナーが5分のペースで走るとなると「ペースを維持できない」「このタイムで何本も走れない…」ってなりますよね。
速く走れないときは距離を短くする
もし、長い距離を早いペースで走れなかったら、「距離を短くする」という意識を持ってください。どういうことか?
例えば、500mを2分30秒で10本は走れますか?それでも難しいとしたら200mを1分15秒で10本は走れますか?
このように距離を短くしていくと必ず「これなら走れる!」と走れるペースが見つかります。
このようにスピードがない!と悩むランナーはまず短い距離でもいいので速く走るという練習法を実践してみてください。
オススメは200mのスピード練習
僕が強くオススメするのは200mの練習です。200mの練習方法はショートインターバルと呼ばれています。
ショートインターバルでは、短い距離をスピードを維持して走るので、心肺機能への負荷をかけたり大きな筋肉を使って走る練習になります。
また、早いペースでフォームを維持することでフォーム改善にも繋がっていきます。
スピードがない、と悩むランナーからするとそもそも200mという距離でもレースペースより早いペースで走る機会が少ないので最初のうちはキツイかもしれません。
速筋が鍛えられていないことによって初めはなかなかスピードを維持できなかったり心肺機能に大きな負荷がかかるのでキツく感じるでしょう。
ですが、200mの練習をすると、より心肺機能に負荷をかけられ少しずつ早いペースで走るのに慣れていきます。
フルマラソンでもスピードを上げて走れる身体に生まれ変わっていきます。
具体的にどうやってスピード練習を行えばいいのか?
ここからは具体的にどうやってスピード練習を行えばいいのか?について解説していきます。
200mという距離でも本数やペースは今の走行タイムやレベルによって変わりますがモデルとなる練習メニューをお伝えします。
200mスピード練習初級編
200mのインターバルをあまり行ったことがなく、どんなものか体験してみたいランナーは初級となる200mのスピード練習を行なってみて下さい。
- 200m×5本 2セット
- 200m疾走後は200mのゆっくりなジョグ
- セット間は5分休憩
200mスピード練習中級編
- 200m×10本
- 200m×15本
- 200m疾走後200mのゆっくりなジョグ
200mスピード練習上級編
・200m×10〜30本
・200m疾走後100mのゆっくりなジョグ
上記のようなメニューを組み込んで、まずは速さに慣れながらスピードを維持して心肺機能に負荷をかけていってみてください。
1回やるだけでも2回目以降は、何かスピードが出る感覚があったり呼吸がしやすくなってきますよ!
スピード練習は週に何回やるべき?
ただし、注意点があります。スピード練習はかなり負荷をかけるため週に1回だけ行なうようにして下さい。
なぜかというと、週2回、3回と取り入れてしまうと疲労が抜けなかったり足に痛みが出やすくなってしまうからです。
「もっと速く走れるようになりたい!」
「ペースを速めたい!」
という意識が強くなるとスピードを出して走りたくなりますが、
スピード練習は必ず週1回に抑えるようにしましょう。
スピード練習を取り入れ自己ベスト更新!
200mのスピード練習は取り入れてそうで意外と取り入れていない練習方法です。
特にインターバルトレーニングと聞くと「400mや1000mでないといけないんじゃないか?」
と思うかもしれませんが、「この距離でなければいけません!」という距離は実は存在しないのです。
もちろん、練習の目的によって走る距離は変わりますが、スピードがないと悩むランナーはぜひ、
200mのショートインターバルから取り入れてみて下さいね!