マラソンをしていると、不意に感じる『爽快感』ってありませんか?
「なんか体が軽い」
「すごい気持ちいい」
1時間以上走っていると、そんな感覚を得る事があります。
ただ心を無にしてその感覚に浸り、自分の体の感覚にのみ全神経、集中力が注がれます。
足がどんどん前に出て、スイスイと進んでいきます。
ランニングの醍醐味の1つとも言えるこの「ランナーズハイ」。
あなたは経験した事がありますか?
ただ気持ちよく、無心に走っていたらちゃっかし目標のサブスリーを達成していた!なんとこともあり得ます!
ランナーハイとは一体なんなのか?
そして、意図的にランナーズハイになる方法をご紹介していきたいと思います!
ランナーズハイは幻想!?
「ランナーズハイって本当にあるの?」
「心が無になるとか宗教とかスピリチュアルっぽくて怪しい」
そんな風に思うランナーの方も多くいます。
しかし、ランナーズハイは科学的にも説明する事ができます。
ランナーズハイを引き起こす引き金になるホルモンが存在するのです。
それが「エンドルフィン」です。
エンドルフィンには痛みを和らげる鎮痛作用や幸せを感じる多幸感をもたらす作用があります。
レース後半は疲労がたまり心身ともにボロボロの状態です。
脳は「このままではまずい!心も体も壊れてしまう!」と判断しエンドルフィンによって心身の疲労を和らげようとします。
それがきっかけでランナーズハイが引き起こされるのです。
エンドルフィンが出やすくなる状態を作るのも大事ですがそのほかにもポイントがあるのでご紹介していきます。
ランナーズハイを意図的に引き起こす4つの方法
ランナーズハイによる『爽快感』は記録更新の手助けにもなりますし、ランニングのモチベーションupにも繋がると思います。
「マラソンをやっているなら、死ぬまでに一度は経験してみたい」
あなたにもそんな気持ちがあるのではないでしょうか?
4つの方法をご紹介するので、ぜひ試してみてください!
①CSバランスを調整
C・・・Challenge(挑戦)
S・・・Skill(能力)
CSバランスとはチャレンジとスキルのバランスです。
走力に対して目標が高すぎても、低すぎてもいけません。
達成不可能な困難な目標ではなく、簡単にクリアできる目標でもなく、あなたの能力でギリギリ達成できるかできないかの絶妙なチャレンジをしていく事がポイントです。
普段から目標を意識して、自分の実力を把握し、目標設定能力を高めていくことがランナーズハイを引き起こすことにも繋がります。
②楽しい時に起こるんです。
心身の疲労というストレスがかかった時にランナーズハイは引き越されます。
しかし、テンションが低い状態でストレスがかかっても逆効果になってしまう事が多いです。
ランナーズハイを引き起こすためには、ランニングを楽しみつつもストレスがかかった状態が望ましいです。
レース後半、つらくなってくると思います。
けど、それはランナーズハイを引き起こすチャンスです!
「疲れてきたな、ラッキー!」と発想を転換させましょう。
「ラッキー!」とか「楽しい!」と無理矢理でも心の中で思うだけでも脳は騙せます。
つらくなった時に口角をあげて笑ってみるのも一手ですよ!
同じく脳内ホルモンのドーパミンもランナーズハイを引き起こす手助けをしてくれます。
③目的意識をもつ
走る動機を明確に持つことは、ランニングへの集中力を高めランナーズハイを引き起こす引き金になります。
あなたはなんのために走りますか?
目的意識を持つ上で、大事になってくるポイントが内発的な動機であること。
内発的というのは「自分がそう思うから」という意味です。
逆の外発的「賞金のために」「あの人に負けたくないから」という目的は逆効果です。
心の底から「走りたいから走る」そう思えた状態がベストです!
④フォームを習得
最後に大事なってくるのが、効率的なランニングのフォームです。
なぜ、フォームが大事なのか?
鍵を握るのは「脳の安定」です。
私たちの脳が正しく機能するためには、物理的な安定は必須です。
姿勢正しく、しっかりと背骨の上に脳が安定して置かれた状態。
この状態はランニングのフォームとしても望ましい上に、脳は無駄にバランスを意識する必要がなくなるので、正しく機能する事ができます。
体の軸をまっすぐにして、重心の真下に着する。
腕振りも、体幹がぶれる事なく振る事が大切です。
心(脳)と体は密接にリンクしています。
ランナーズハイを引き起こすためには脳が安定するフォームの改善も必須になってきます。
心理学も応用しながら、効率的なフォームを身につけていきましょう!
ランナーズハイは実力!
「ランナーズハイは、たまたま入れるもの」そんな風なイメージを持たれるかたも多くいます。
しかし、プロのアスリートでさえも、本番で最高のパフォーマンスを発揮するための、心理状態であるランナーズハイに入るための調整を行います。
別の競技でも「ゾーン」や「フロー」といったランナーズハイに似た心理状態がありますが、上級アスリートになればなるほど鍛錬を積み重ねているので、そういった心理状態に入ることが多いです。
肉体面のトレーニングは多くのランナーが行いますが、ランナーズハイに入るための目的設定などメンタル面でのトレーニングを行うランナーはごくわずかです。
レース本番でも結果に大きな影響を与えるメンタル面のトレーニングも取り入れていきましょう!