内臓疲労対策!胃腸のトラブル防止法

意外と盲点かもしれません。

「内臓疲労」があなたのサブスリー達成を妨げている原因である可能性は高いです。

食事からしっかりと栄養を吸収し、42.195kmを最速で走り抜けていくためのエネルギーを確保するためには、胃腸のコンディショニングは欠かせません。

いくらランナーにとっていいもの、栄養価の高いものを食べても、胃腸が疲れて消化吸収がうまくいかないなら、無駄になってしまいます。

ランニング中、あなたの体の中身は上下に揺さぶられます。

この衝撃が胃腸にとっては負担になり、内臓疲労に繋がっているのです。

長時間、高頻度のランニングをするランナーにとって日頃の内臓疲労ケアはとても重要です。

しっかり栄養を体に取り込めて、バテない体を手にしたいのなら、この章で内臓疲労対策を学び実践してみましょう!

トップランナー、コーチも重要視するポイント

内臓疲労には、日本を牽引するトップランナー、ランニングコーチも細心の注意を払っています。

内臓からコンディショニングすべき理由

“数字には現れにくい内臓疲労を訴える選手が多くなってきたので、寮の献立を見直し、専門家による定期的な栄養指導や食育にも力を入れています。

私自身、学生時代は年始の箱根駅伝を3回走りましたが、いつも大事なところで貧血になったり、疲労が溜まって練習できなかったりして、ベストの状態で出たことは一度もありません。ですから、常にコンディションを整えて、日々のトレーニングをしっかり継続できる強い体作りの大切さは身をもって経験しています。”

出典:https://www.otsuka.co.jp/bdm/news/article1.html

酒井監督
箱根駅伝優勝常連校
東洋大学駅伝部監督

 

ランナーは「内臓疲れ」に注意!

“内臓が強ければたくさん食べられてスタミナもつくし、なかなかバテない。内臓を少しでも強くすることが、長い距離を走っても動じない体作りの土台になっていると感じます。内臓の機能が低下すると食欲はさらに減少し、栄養が足りずスタミナは落ちる…という悪循環に。そんな状態でランニングすれば、たちまちダウンしてしまうでしょう。「内臓」を疲れさせないことが大事です。基本的にトップレベルで活躍する長距離選手は、みなさんがびっくりされるほどの量を食べる選手が多いです。しっかり食べないと限界まで追い込む練習ができませんし、すぐにバテてしまいますから。”

出典:https://style.nikkei.com/article/DGXMZO90214670W5A800C1000000

有森裕子さん
バルセロナ五輪
アトランタ五輪のメダリスト

 

走ったあとは内臓が疲れる

“特に走ったあとは内臓が疲れるので、走ることと食べることは同じくらい重きを置いていました。練習ばかりを頑張っていても、食べることがおろそかだと結局、体力が持たなくなってしまうので、走るのと同じくらい食べることも考えて貰いたいです。現役を引退して、改めて思いますが、走ることと食べることはとても密接に繋がっていて、食べることを疎かにしてはいけないなと思います。食べることで身体のコンディションは随分変わってくるので、そこを実感して欲しいなと思います。”

出典:https://cookpad.com/articles/46

高橋尚子さん
シドニー五輪の金メダリスト
女子マラソンの元世界記録保持者

 

では、どうすれば、内臓疲労を溜めずに日々快適に練習し、レースでも30kmの壁を突破するエネルギーを体に吸収することができるのでしょうか?

その秘訣をお伝えしていきます!

内臓疲労対策の決め手は『微生物』にあった!?

あなたの体の中にはたくさんの菌がいます。

腸内にはなんと100兆もの菌が住んでるんです!!

この菌たちが、私たちの食べたものを分解し腸の壁に栄養をそグイグイと押し込んでくれています。

内臓疲労がどうして起こるかというと、この菌たちの元気がなったり少なくなったりするからです。

どうすれば、体の中の菌たちが増え、元気を取り戻し、ランニングのエネルギー源の消化吸収を行ってくれるのでしょうか?

普段の食事にあるものを、加えるだけでいいんです!

どんなものかというと『発酵食品』です!

 

とにかく『菌』を可愛がってあげてください。

私たちは菌と共に生きています。

チーズやヨーグルト、納豆なども菌の働きによって発酵しています。

発酵食品には多くの菌が含まれているわけです。

発酵食品に含まれる菌は、私たちの体内にいる菌(常在菌)のサポート役として

働いてくれます。

例えば、ヨーグルトや漬物に含まれる乳酸菌を摂取すると、腸内に住む善玉菌の働きを助け、内臓疲労の改善につながります。

発酵食品に含まれる乳酸菌などの菌は加熱調理や胃酸によって死滅してしまうことがほとんどです。

しかし、実は死んだ菌も、善玉菌のエサになったり、悪玉菌の出す有害物質を吸着して外に出しやすくしたりと、善玉菌のサポート役として大事な役割を果たしています。

 

発酵食品も食べ方が重要だった…!

効果を最大化させる発酵食品の食べ方3つのポイントを伝授しようと思います。

大事なポイントなので、自己記録更新のために覚えておいてくださね!

 

ポイント① 毎日食べ続ける

菌も生き物です。

一回食べたらずっと体の中で生き続け、働き続けてくれるわけではありません。

菌の寿命は3〜4日です。

定食に納豆をトッピングする。

朝はヨーグルトを食べる。

ランニング後にチーズを食べる。

など、毎日の習慣にしていきましょう。

 

ポイント② なるべく生で食べる

発酵食品は加熱しないで食べましょう。

微生物の多くは40°以上加熱すると死滅してしまいます。

死んだ菌も、他の菌のエサになって活性化してくれるので、悪いわけではありませんが、

生きた菌を腸内に届けるために、加熱はせずに生でとるようにしましょう。

 

ポイント③ 食べ過ぎには注意!

発酵によって食品の旨み成分が増加しています。

だから、ついつい食べ過ぎてしまうことも…。

いくら体にいいからと言って、食べ過ぎは禁物です。

発酵食品は、食物を腐らせる悪い菌を発生させないように、大量の塩を使って塩分濃度が高いものも多いです。

塩分の過剰摂取はに血圧を高め、心臓や血管に負荷をかけます。

安全に健康にランニングを続けるためには、塩分の過剰摂取は控えましょう。

おすすめ3大発酵食品!

「発酵食品って言っても何食べればいいの?」

そんな風に思ったあなたに、おすすめ発酵食品をピックアップしました!

 

おすすめ① 納豆

納豆は日本のソウルフード!

大豆製品にはタンパク質も豊富です。

ランナーのメインのエネルギー源である糖質を多く含んだ「お米」との相性も抜群!

納豆は常にお家の冷蔵庫にキープをしておきましょう!

 

おすすめ② チーズ

コンビニやスーパーでも手軽に手に入ります。

練習後の補給食にも、手軽に持ち運べて便利!

そして、こちらもタンパク質も同意に摂取できます。

チーズの中でも、おすすめなのが、良質な菌が含まれた白カビ系のカマンベールチーズ。

そして、脂肪少なめでおすすめなのが、カッテージチーズ。

低脂肪、高タンパクなので、アスリートにとっては持ってこいです。

コンビニだと置いてあるところは限られるので、スーパーで買いだめしておきましょう。

サラダに乗せたりトーストに乗せたりしても美味しく食べられますよ!

おすすめ③ キムチ

野菜のビタミンも同時に取れるのがキムチ!

抗酸化作用のある成分も多く含まれます。

唐辛子の赤い色素も、人参のオレンジの色素も前章で紹介した活性酸素を除去する抗酸化作用があります。

唐辛子に含まれる辛味成分カプサイシンは腸のデトックス作用もあるので毒素を排出してくれます。

定食に小皿で一品プラスするだけで、十分です。

家の冷蔵庫のキムチも切らさないようにストックしておきましょう!

 

菌を制する者はマラソンを制す!?

意外と盲点だったかもしれません。

トップアスリートや監督も内臓疲労とマラソンの関係性には着目し、最新の注意を払っています。

栄養が吸収できなければ、肉体的にも疲労は溜まります。

大腸と脳の神経はつながりが深く、大腸に負荷がかかるとストレスも感じやすくなります。

その内臓の調子を整えてくれるのが『菌』です!

発酵食品からうまく『菌』を摂取して、内臓を鍛錬していきましょう!